さて今日から何日かかけて、発芽〔スプラウティング〕についてお話ししていきたいと思います。
日本人が一番身近なもので知っている発芽食品〔スプラウト〕といえば、モヤシやカイワレ大根でしょう。実はこれらスプラウトは、とても消化にとてもよく、栄養価も高い素晴らしい食材なんです。では、一体、発芽の何がいいんでしょうか?
種である豆、ナッツ、穀物は、いわば冬眠状態にある植物なわけです。芽を出してぐんぐん育っていける環境がととのうまで、おとなしく待っています。この生命力の宝庫である種子類は、実はそのまま食べると害になるような、酵素抑制物質(Enzyme inhibitor、酵素の働きを妨げる)やフィチン酸(Phytic acid)と呼ばれるものを含んでいます。これは、むやみに発芽してしまうのを防いだり、鳥などに食べられてしまわないための、種子さんが自分の身を守るためのもの。なので、鳥は決してお米などの穀物を食べ過ぎたりしません。大変解毒効果が高く、病気を治していく効果があると言われているフィチン酸ですが、私たちにとって大切なカルシウム、マグネシウム、鉄分などのミネラルと結合して吸収を妨げるという作用があり、それが時々耳にする「玄米食は本当は体によくない」という説の背景なのです。
その酵素抑制物質やフィチン酸を中和するのが・・・発芽なんです!
水と、適度の酸度と、適当な温度がそろうと、種子類は冬眠から目覚め、芽を出します。これまでは抑制されていた酵素が開放され、成長していくために必要な酵素や栄養素をどんどん作り始めます。グリンピースは、4日間発芽させることで、ビタミンCが4倍になります。麦の場合では、4日間のスプラウティングでビタミンEが3倍、ビタミンBなんかは6倍にもなるんだそうです。また、酵素抑制物質が中和され、エンザイムの働きを助けるコエンザイム〔ビタミン、ミネラルなど〕が増えることで、とても消化されやすい形になります。豆類をたべると臭いおならが出る・・・なんて言いますが、生の発芽豆ではそんなことにはならないんですよ。
デトックス中、私はこのスプラウトをたくさん食べます。動物性たんぱく質は、後半戦の生卵のみですが、このスプラウトのおかげで十分にたんぱく質を体に入れることができ、お腹が空いて困るようなこともありません。
簡単にできる一番のお勧めは、緑豆(Mangu beans)。これはモヤシの元になってる豆で、すごい発芽力です。冷蔵庫に入れても伸び続けます。グリーンピースも簡単ですが、生で食べるとちょっと苦いので、さっとスチームすると甘く美味しくなります。ひまわりの種もよく芽を出してくれます。ヒヨコマメ(Chick peas)は現在練習中・・・水から上げるタイミングが難しくて・・・誰かマスターしたら教えてください。
アトランタにあるLife Cafeという健康食品屋さんには、生のハムス(Hammus、ヒヨコマメでできたペースト)が置いてあります。自分でも簡単に作れますよ。でもフードプロセッサーを出して、使って、解体して、洗って、組み立てて、しまうというプロセスに時間がかかるため、アトランタに住んでいた時は、いつも買っていました。水につけた(Soakingという)ナッツでチーズもどきやツナもどきも作りました。生のラザニアも何度か作ったなあ。準備に4日間くらいかかるんですが、すごく美味しいんです。懐かしい・・・。
明日は発芽法について説明します。
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